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【象英だより】2021年10月の活動報告と神無月と恵比寿様

神無月と恵比寿様

10月は、日本中の神々が島根県の出雲に集合する「神無月」でした。

しかし反面、当の出雲地方では「神在り月」と言います。全国の八百万の神々が、一年に一度出雲に集合して諸々の会議をするとの由来があります。しかしその間、地方の神社は留守になりません。その留守神こそ、いつもえびす顔の「恵比寿様です。

釣り竿を持って鯛を抱えた恵比寿神は、七福神の中にあり日本古来の漁業神。イザナギとイザナミが初めて結ばれて誕生した男神ですが、骨のない蛭子だったため海に流されてしまいます。

その後、民間信仰の中で漁業神として蘇りますが、下肢が不自由なので、常に片膝立ちの姿で神社を守る神様となったのです。また恵比寿は「夷」「戎」とも称され、商売繁盛の神様です。関西では1月10日を「十日えびす」といい、賑やかに祭事が行われます。

10月20日は〝誓文祓い〟といわれ、この日お祓いを受けると、商売相手に対し一年間についた嘘をきっぱり祓い清めて、天罰を免れることが出来るとか・・・。そんな都合の良い福神はいませんね。

ところで、秋祭りに欠かせない「神輿」、昔はふんどし姿の裸で担いだものです。これは日本人が元来海洋民族であった証です。いわば漁民だったので、裸が正装。無礼には当たらないのです。神輿も古代中国の宮殿を模したもので、海岸部の神社祭禮では、「渡御」という形式の中で海や川に入って神輿を練る儀式があります。

徐々に稲作が農耕の中心になってくると、「稲魂の神」が崇められるようになり、それまでの粟や稗などは雑穀の部類となって神様に供えられます。そしてこの時期、各地では収穫祭が開催されます。自然から頂いた賜り物に感謝しましょう。

自分も昔、出雲の稲佐の浜からのご来光を、両手を広げ体で受け止める機会が幾度かあった感動に感謝しています。

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