【象英だより】2021年6月の活動報告と夏越の大祓いのお話
夏越の大祓いのお話
6月は「水無月」。
雨が多いのに水無月とは・・・?暦法ではその理由があります。
しかし皆様、マスクをしながら梅雨時期を過ごすのは本当にしんどいですね。早くワクチンを打って安心したいものです。
今月のお話は「夏越の大祓い」です。
皆様は神社の鳥居などに吊るした大きな茅の輪をくぐりましたでしょうか? 人が知らず知らずの内に犯した罪や汚れを祓い清める為に行う半年に一度の大祓い神事。作法は、茅の輪を左から八の字を描くように左右くぐってから正面で一拝をし、正殿に向かい正式参拝を致します。
その起源は、『古事記』に遡りますが、「年越しの大祓」と共に定期的に年に二回するのは「大宝律令」が制定されてからです。
1年のうち半年に一度、宮中三殿での恒例行事として6月と12月の晦日(閏月の時は閏月の晦日)に行われる神事なのです。宮中では日本国民、天下万民の罪汚れを祓い清めるための神道儀式を行っています。ただ、臨時として大嘗会や斎宮、斎院の卜占、疫病災異変などの際には適宜に執り行います。
「大祓い」の起源は日本神話(日本書紀)に遡り、山海や天地自然の草木を司ったイザナギの尊が黄泉の国の穢れを日向の小門の阿波岐原で身を清めたことに由来し、スサノオ尊(子息)の罪を祓ったこともあります。しかし天武天皇以来、応仁の乱以後はこの祭祀は途絶えていました。
そこで明治天皇は、明治4年6月に大祓式の旧儀式を復興し、全国の各神社で国民と共にこの儀式を執行するように布告され、明治5年6月30日には、各都道府県の神社で「大祓式」を行うようになりました。
「夏越の祓い」は天地自然を敬う日本神道の祭祀の中では大事な儀式でもあります。