【象英だより】2020年06月の活動報告|夏越の祓い・茅の輪
今月から少しずつ事務所を出るようにしていますが、まだ必要最小限にしています。
皆様の仕事環境は如何ですか?今月も季節の暦のお話を書きました。
日本の暦には二十四節気と七十二候が書かれていますが、6月には「夏越の祓い」があります。南北に長い日本列島は、お花見も梅雨も地方によって様々。天気予報の無かった昔は、田植えの時期を知る上でも暦は重要なアイテムでした。
そして「夏越の祓」は、常日頃の罪や汚れを人形型の紙に移して川に流し(現在はお焚き上げ)、神社の鳥居に下げた茅で作った「茅の輪」をくぐり邪気を祓うなど、参拝する人々のやることも何かと多い。しかし何れも、農作業する前に疫病を畏れ、無病息災の健康を祈願したと考えられます。
因みに、茅の輪は万事が八の字を描くように左から右、そして左回りと三周し(縁起)最後に本殿に向かって二礼二拍手一拝します。
また、太陰暦に登場した二十四節気は農作業の目安ですから、六月は「夏至」を迎え、一年の半分が経過したしたことになります。自然と共に生きる日本国民にとっては、全国の神社で行われる邪気祓い神事は大切な節目なのです。なお、神社でくぐる「茅の輪」の由来は『備後国風土記』に出てくる蘇民将来の話。
武塔の神(実は天照大神の弟素戔嗚尊)が旅の途中で一夜の宿を求めたところ、手厚くもてなし一夜を貸した蘇民将来に“近く疫病が流行る。その時はこの茅で作った輪を腰に下げておくように”と教えられ、その後、確かに疫病が流行ったのです。
しかし、この家族だけは無事だったとの由来があります。
平安時代以降、各神社ではこの神事が行われています。