8月4日「大雨時行(たいうときどきにふる)」のお話
まさしく時々大雨が降る様子を言い表した言葉。地面を激しく打つ土砂降りの雨は、現代では雷雨というより、集中豪雨、ゲリラ豪雨などと表現されています。そして早くも台風のシーズンにそろそろ入るころです。気象衛星が活躍する現代の天気予報の最新技術も、雷様や風の神、水の神、天神地祇*(てんじんちぎ)の営みは予測しきれません。
ただ、夕立ちは少し風情があります。なぜならそれはときとして、空に虹をかけてくれるから。昔の人たちは、きっとこの突然の大雨を畏れ、家にこもり、通過するのを待ち、その一方で「恵みの雨」として、感謝もしていたのではないでしょうか。雨雲から光り降って来る稲妻は、天を支配する龍の化身とも思われていた時代。それが積乱雲の仕業とは知るよしもありませんでしたからね。
*天と地の神様の総称