【象英だより】2020年05月の活動報告|STAY HOME「祀り」と「祭り」
コロナの自粛規制が解除されましたが、まだまだ油断の出来ない昨今、皆様はどのようにして日々の生活を送られていますか?私は、来年の暦書きを頑張っています。
海外への渡航も中止。キャンセルの電話もインターネットもなかなか繋がりませんので、羽田国際ロビーへ。全くの開店休業状態でした。そして自宅裏の草むしりをしていたら、名前の分からない、美しく可憐な花がひっそりと咲いていました。季節の移ろいは感染症とは関係なく、私たちに恵みを与えてくれています。
今月の歳時記は5月~6月にかけて行う禊のお話です。参考にして下さい。
*「祀り」と「祭り」
神社に伺うと「祭祀」と言う言葉を耳にしますが、本来は神様と神主が対峙して神事(祈祷)を行う儀式が「祀」であって、神様をお宮(神輿)に乗せて鎮守する地域を練り歩くことを「祭」としています。とくに「祭り」は「まつ」という語幹に基本があり、ご降臨される神々を待ち望んでいることに由来していますが、「際」と同じ意義で、神様と人々とが出会い触れ合うところでもあります。
まごころを尽くして奉仕し、神様の真意を仰いでいるのです。従って「祭禮」という言葉の音波には祭りのにぎわいを感じることができますね。
「暦」の役目は、この祭祀をスムーズに進めるために考えられた自然との共生から誕生しています。 それは、大化元年(645)に蘇我石川麻呂という人物が「先ず以って祭鎮めて、然して後に応え政を議るべし」と神事優先を天皇に上奏しているところから始まったと考えられています。
伝統は地域社会に根付いた良き慣習ですが、それを千余年と継承して行くのは人の心と思いです。見えない神々への感謝と畏敬の心が無ければ何事も続きません。
今年も夏越の祓え、茅の輪くぐりで身の穢れを祓っては如何でしょうか・・・。