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【象英だより】2021年4月の活動報告と祭祀と暦のお話

祭祀と暦のお話

今回は「祭祀」と「暦」の話をします。

皆様は神社に伺うと「祭祀」と言う言葉を耳にしますが、本来は神様と神主が対峙して神事(祈祷)を行う儀式が「祀」であって、神様をお宮(神輿)に乗せて鎮守する地域を練り歩く(渡御)ことを「祭」としています。

とくに「祭り」は「まつ」という語幹に基本があり、ご降臨される神々を待ち望んでいることに由来していますが、「際」と同じ意味なので神様と人々とが出会って触れ合う場所でもあります。まごころを尽くして奉仕し、神様の真意を仰いでいるのです。つまり「祭禮」という言葉の音の響きには祭りの賑わいと神聖さを感じることができるのです。

「暦」の役目は、この祭祀をスムーズに進めるために考えられた自然との共生から誕生しています。

それは、大化元年(645)に蘇我石川麻呂という人物が「先ず以って祭鎮めて、然して後に応え政を議るべし」と神事優先を天皇に上奏したことから始まったと考えられています。

また、江戸時代には暦に「頒暦」と「略歴」の二つの形式がありました。幕府や藩の許可を頂いた暦師(暦屋)が作っていた「頒暦」は一年間365日びっしりと暦注が書かれている文字の読める方々への高級品。その装丁もお経のように畳んだ物や巻型、綴型などでした。一方「略暦」は紙一枚に書かれたシンプルなスタイル。

漫画の様な絵入りで一年の主要な暦注がまとまって書かれ、瓦版と同じように摺師がいて大量生産。町の庶民や農家の方々に配布していました。

伝統は地域社会に根付いた良き慣習ですが、それを数百年と継承して行くのは人の心と思いです。
見えない神々への感謝と畏敬の心が無ければ続きません。

2021年4月の活動報告

今月は神事が多く、またリモート会議や私の「春の講演会」もさせて頂きました。

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