3月5日「啓蟄」のお話

今日は、二十四節気の啓蟄となります。「啓」はひらく。「蟄」は虫や諸動物がこもる意味です。
つまり「啓蟄」とは、土の中にもぐって冬眠していた虫や動物たちが地上に這い出してくる頃のこと。春雷の音や春の気配を察して、新しい生命の活動を開始するのです。人間も心が解放された気分になるのは当然かも知れませんね。
桃の花が咲き、名の葉についた毛虫が蝶になる季節に移り替わるのです。情緒的な自然のいとなみを目にすることの出来る季節ということです。
ちなみに、お手紙の冒頭に用いるご挨拶に「拝啓」と書く「啓」も、慎んで申し上げます・・・と、これから文章を開くことを意味しているのです。