7月17日「盂蘭盆会(うらぼんえ)と送り火」のお話
飛鳥時代に中国から伝わった「お盆」の習慣は、推古14年に行った斎会(さいえ)が始まりとされています。その「盆」は盂蘭盆を略したもので、漢訳して倒懸(さかさがけ)のこと。
それを救うのが盂蘭盆会の供養となります。インドにおける農耕社会の先祖を敬う思想を基に、供養してくれる者がいない死者(飢餓にある)霊は、地獄に落ち“逆さづり”の苦しみにあうと言います。この様に不幸な霊に対して、死後の苦しみの世界から救済するための法要、無縁仏の安寧の救済の仏事なのです。
*斎会・・・お坊さんを集め食事をふるまう法会のこと。
*倒懸・・・はなはだしく苦しむこと。