6月26日「虫送り」のお話
農業がまだ十分でなかった昔、稲に取りつく害虫は農民にとって死活問題。
そこで害虫を追い払う呪術的な行事を行いました。それが「虫送り」です。虫を祀り、藁人形を中心に金や太鼓で囃子ながら村中を練り歩き、後に害虫退散を祈願してお焚き上げするのです。
中でも西日本の「実盛送り」(サモネリ送り)が有名です。これは平家の武将、斎藤実盛が、稲の切り株につまずいたところを討ち取られたため、稲を祟って害虫になった・・という民話が起源のようです。
この時期、行われる、農家が豊作を祈願する年中行事ですが、岩手県の遠野の虫送り神事は大変珍しい村祭りかも知れません。